放射線の中和技術が見つかったとかいったデマが今も消えないので田崎先生の解説を読んで下さいね

「大事なのは、 (1) 放射性物質というのは特別な「不安定な原子核」をもっている、そして、(2) ふつうにものを燃やしたり化学反応させたりしても原子核はびくともしないということ。 だから、煮沸消毒しても、焼却炉で燃やしても、微生物に食べさせても、放射性物質を分解して無害な物質に変えることはできない。放射性物質が自分で勝手に崩壊していくのを待つしかない。 だから、やっかいなのだ。

時々、「放射性物質を分解して無害な物質に変える細菌がみつかった」なんていうニュースがある。 本当ならうれしいけれど、もちろん、そんなことはあり得ないと思っていい。 上に書いたように、生命は化学反応は利用しているけれど、原子核の変化を利用するのはエネルギー的に絶対に無理だからだ。 「それでも可能性はゼロじゃない」と言えばまあそうかもしれないけれど、もしそんなことがあれば歴史に残るものすごい科学の革命になる。 ノーベル賞級なんていうレベルじゃなく、新たな研究分野が誕生し、関連する研究ですごくたくさんのノーベル賞が出るレベル。」

http://www.gakushuin.ac.jp/~881791/housha/rad.html#6